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手を使う学び

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手を使う学び

手を使う学び

 思考と手による活動

英語の学習中に子どもたちを見ていると、本当によく手を使っている。英語と手を使う活動にいったいどういう関係性があるのだろうか?

子どもがアルファベットの文字に興味を持ったとき、その文字には音があるということを伝える。ABC(エイ、ビー、シー)は文字の名前であって、それを知っていても読めない。だから、音(phonics)から紹介する。さらに、本はほとんど小文字で書かれているので、子どもには難しいとされる小文字からあえて紹介する。

どのように紹介するかというと、私が砂文字をなぞる動作を見せて音を言う。(aだったら、ゆっくりなぞって「ア」という感じ)すると、それを見ていた子どもは自分もなぞりたくなる。なぞった後に、たいてい音を言ってくれる。これで文字には音があるということがわかる。

小文字の砂文字をなぞる
活字体をなぞりたい子、筆記体をなぞりたい子、それぞれだ。

 

いくつかアルファベットを紹介してその日はそれで終わってもいいのだが、私はここでとっておきの必殺技を出す。その音から始まるミニチュアを出してみるのだ。a(ア)だったら、「ant」 や 「apple」「alligator」 など。

するとパッと子どもの目が輝く。そう、触ってみたいのだ。これは「ant」だと伝えると、子どもはつられて「ant」という。そして気がすむまで触ったら返してくれる。とにかく三次元の具体物は触って印象を楽しみたいのだ。

ant のミニチュアを触る

ほかにも、子どもの楽しみ方は様々だ。砂文字板の上にその音から始まる物を並べてみたい子もいれば、自分でアルファベットの音の辞書を作ってみたい子もいる。やりたい活動はそれぞれに違う。もうやりたくない人は、その日はそれでおしまいにして、次にとっておいたり他にやりたいことへと進む。

文字の音から始まる辞書づくり

 

砂文字をなぞってミニチュアをならべていく

 

ミニチュアならべ

 

手は知性をともなう

私はアルファベットに興味がある子どもに対しては、このような入り口を作ることにしている。手を使うことは、子どもにとって喜びであり、彼らは自然に手を使い同時に頭も使っている。

砂文字は文字の部分がザラザラしていて、子どもの触覚に訴えかけるものがある。

モンテッソーリの砂文字板は母音と子音で色わけがされている。これも子どもに印象で訴えるためだ。筆記体は常に人気者

 

小さい子どもは感覚に敏感な時期なので、注意深く文字をなぞる感覚を楽しむ。3歳までは、いつまでも触っていたいというふうに、感覚やイメージを溜め込む時期だが、3歳以降は、これまで溜め込んだ感覚や印象を頭の中で比較し整理しながらさらに感覚を洗練させていく。つまり、自分で意識して、見たり聞いたりしたことから、考えることができるのだ。ただ文字を目で見て覚えるより、体や手の感覚を通して直接的に体験するほうが圧倒的に理解が進むことを、私は子どもの観察から確信している。だから英語の学習では、なるべく手をたくさん使えるような活動や仕事を用意するようにしている。

モンテッソーリは「人間の特徴は、思考と手による活動です。手は知性をともなうことであり、その知性が文明を築き上げるのです」と言っている。(Education for a new world.1946より)

子どもの知性は手を使わなくてもあるレベルまではたどりつくことができるが、手をつかうことにより、さらに高度なレベルまで到達できるのだ。

子どもは常に絶えず動きながら何かを触っている。幼児だけではなく、小学生もまだまだこの感覚を通した体験が好きなようだ。こうやって物事の印象や概念を整理していくのだろう。なんでも触ってみたい、字を書いてみたい、作ってみたい、この手を使う活動の楽しみは、思考と同じようにきっと限界がないのだろう。

 

 

 

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