こどもとアート

日ごろからこどもの作品作りの為にちょこちょこといろんな素材を集めています。

身の回りにある様々な物や、自然などから感じる五感を使ったアプローチは、こどもたちの想像力を高めます。

そして、そこから生まれる何かは偶然と即興性に溢れた「遊びのアート」としてひとつの表現に落とし込まれます。

家庭で行う日常的な事でも、こどもとアートを楽しむことはできると思うのです。

まずは環境を整えることから始めます。
気軽で身近なものから、自由に素材を選べるように日ごろから用意していくのも楽しいものです。

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海岸で一緒に拾い集めた貝殻や、公園の木の枝、毛糸、クレヨン、裏紙、新聞紙、木材の切れ端などなど種類別に集めています。

 

秋にちなんで拾ってきた落ち葉で何かを作ってみたい。

今回はこどもと話し合ってサファリを作ることに。

コラージュ

サファリにはどんな動物が住んでいるのか、どうやってその動物たちは生きているのか、サファリとはどんなところなのか、どんなにおいがするのか、いろいろ想像をしていき、絵本で動物の特長を見てみたり、動画でサファリの映像見たりして調べる。

この一連の作業がこどもはワクワクするようです。

コラージュ2

紙袋や折り紙、葉っぱとシールのコラージュでサファリの完成です。

この絵を見ながら、次の疑問が沸いてきました。

「動物はどうやって走るの?」

また「それを調べる」ことになり、自分が動物になってサファリで走り回る絵を描きたくなったようです。

こどもの好奇心と発想は無限に広げられそうです。

走る絵

青いグルグルは、サファリに降った雨?。

オレンジは、走るライオン。

もう一つはグチャグチャ?だそうです。動物が食べられちゃったんでしょうか。

こどもの絵は結果を求めない自由な感覚のアートです。

 

次のアートは三色の絵の具をスポイドで紙にたらしてみて、どうなるか試してみました。

絵の具2

紙に転写する目的だったのですがそれよりも、色が混ざる過程に面白さがあったようです。

なんどもスポイドで絵の具をたらし、色の混ざり合う変化を観察していました。

絵の具

確かに、色が混ざり合うマーブル模様は魅力的です。

 

世界には家庭でこどもとアートを楽しんでいるお母さんがたくさんいます。

良いなと思った作品を紹介します。

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この鮮やかな木はこどもが描いたものです。

大人顔負けの作品ですが、実はこどもでも描けるとても簡単なアイディアで書かれています。

autumn tree art activity using spray bottles

 

必要なものは下の写真の通り。

画用紙、水彩絵の具(今回の使用は黄色、赤、青)、筆、霧吹き。

1 霧吹きに水を入れ、画用紙を少し濡らしておきます。

2 太い筆を支えにして、小さい筆に黄色の絵の具をつけ水滴が落ちるように叩きます。

上手にできるコツは、最初に三角の枠を作り何回か練習することです。

なるべく木の形になるように水滴を三角形に落とし込む練習を数回します。

3 初めは黄色、次は赤、最後は青の絵の具をのせてきます。

4 霧吹きをかけて色をぼかしていきます。

数回練習した結果、紙から10センチ離して吹きかけるといいようです。かけすぎないように注意しましょう。

5 このまま触らずに1時間ほど乾かします。

6 乾いたら、木の枝をかいていきます。初めはちょっと難しいので何度か練習しているようです。

枝を描く筆は毛先が四角になっているものが書きやすいです。

少なめの水で、線を描いて少し押す、そしてまた線を描いて押すことを繰り返すと、それっぽくなるみたいです。

こちらも何回か練習します。

左から9歳、7歳、6歳の作品です。

この過程をたどれば、面白い作品が意外と簡単にできると思います。

こどもの年齢が小さい場合は、絵の具と霧吹きの部分はお願いして、枝と幹はお母さんが描いて一緒に作るのも楽しそうです。

 

さて最後に、イタリア北部に、レッジョ・エミリアという小さな都市があります。

近年この町は、世界中の教育関係者やデザイナー達から注目を受け続けています。

第二次大戦後、母親や教師たちの間で学校を再建する運動が始まり、0歳から6歳までの乳児保育所と幼児学校が作られました。

この学校は「アートを主体に、想像力と創造力を豊かに養う教育」が行われています。

そして、この小さな都市の35カ所ある幼稚園や保育所すべてにこどもの興味や関心や発見などを自由に表現することができるよう、「アトリエ」と呼ばれる芸術の作業空間が備えられているのです。

保育者とのコミュニケーションから生まれるこどもの発言や意見を尊重し、個々の感性を思い存分に生かすことができるような環境づくりが40年もの間、工夫され続けています。

 

このレッジョ・エミリア市の予算の半分は教育費だとも言われています。

市は子どもを財産として考え優先事項とし、子どもたちを大切に育てることが市の発展に大きく影響すると考えています。

この教育サービスを拡張し質を向上させた結果、国内外からの移民も急増しました。

そして行政、教育者、保護者も含め、みんなで子どもが持つ可能性を引き出すにはどうすればいいのかを常に考え話し合いをします。

市の幼児・児童教育研究機関 Reggio Children(レッジオチルドレン)

これらは芸術の専門家と教育学の専門家、そして教室ごとに2人の保育者がチームとなり、こどもとのコミュニケーションを大切にして作り上げていくのです。

レッジオエミリアの保育実践は、地域がこどもを育てることを具体的に掘り下げることで、豊かな可能性引き出せた例だと思います。

なんだか大きな話しになりましたが、家庭でもこどもが持つ可能性を引き出すチャンスはたくさんあると思います。

こどもとたくさん会話をしながら、気軽に身近な素材で芸術を作り上げてみることもひとつの方法かもしれません。

 


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